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ムーミンの略解
作者 Tove Jansson(トーベ・ヤンソン フィンランド 1914ー2001)
小説(児童文学)9作品
巻 | 年 | 題名 | |
#1 | 1945 | 小さなトロールと大きな洪水 | 洪水は戦時下の空襲との関連 |
#2 | 1946 | ムーミン谷の彗星 | 彗星は原爆投下に関連との指摘 |
#3 | 1948 | 楽しいムーミン一家 | 代表作 |
#4 | 1950 | ムーミンパパの思い出 | |
#5 | 1954 | ムーミンの夏まつり | |
#6 | 1957 | ムーミン谷の冬 | 代表作 |
#7 | 1962 | ムーミン谷の仲間たち | |
#8 | 1965 | ムーミンパパ海へいく | 転換期 大人が楽しめる |
#9 | 1970 | ムーミン谷の11月 | ムーミン一家は登場せず |
読み手の年齢によっていずれも楽しめる。日本的には3〜7がイメージどおりか。〜9と、巻が降るに従い児童書というよりも文学的、内面的傾向が強くなる。8、9が面白いという中年の方は多いだろう。
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ムーミンの登場人物
名前 | 配役(相関図・公式サイト→) |
ムーミン(公式→) | 主人公 心優しい自然愛護家 |
ムーミンパパ(公式→) | ムーミンの父 孤児、元冒険家 |
ムーミンママ(公式→) | ムーミンの母 安定の精神的支柱 |
スナフキン(公式→) | ムーミンの親友 我が道をゆく旅人 |
ちびのミィ(公式→) | ムーミンの友達 好奇心旺盛、ストレート |
スニフ(公式→) | ムーミンの友達 欲張り、目下には優しい |
スノークのおじょうさん(公式→) | ムーミンの恋人 少し気まぐれな女の子 |
ヘムレンさん(公式→) | へムル族 かた苦しい小市民 |
スノーク(公式→) | スノーク族 おじょうさんの兄 冷静沈着 |
トゥーティッキ(公式→) | ムーミン一家の友人 |
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「ムーミン谷の彗星 #2」 の言葉 名言 英語と対訳
第2作 ムーミン谷の彗星について
「#2 ムーミン谷の彗星 Comet in Moominland 」はムーミンの第2作です。内容は日本人がムーミンに抱くイメージより、必ずしも明るいストーリではありません。しかし、スニフ、スナフキン、スノークのお嬢さん(恋人)など、重要キャラクターとの出会いがあり、また、ムーミンの優しい自然愛が滲み出ています。これらの点で、ムーミン理解のためには重要な作品といえそうです。
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「長い旅に出て初めて、家の素晴らしさが本当にわかるんだ。」
− スナフキン(ムーミン谷の彗星)
“You must go on a long journey before you can really find out how wonderful home is.”
― Snufkin , Comet in Moominland
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「『ガーネットだ…、一個も取れなかった。』スニフが呻くように呟きました。スナフキンは彼の横に腰掛け、そして優しく言いました。『わかってるよ。でも、何か欲しくなると、そうなるんだよ。今は見るだけにするんだ。そして遠出するときには頭の中におさめておく。そのおかげで手をいつも自由にしておける。キャリーバッグを引かなくて済むからね。』」
− スニフとスナフキン(ムーミン谷の彗星)
“The garnets,’ Sniff moaned. ‘I didn’t get a single one.’Snufkin sat down beside him and said kindly: ‘I know. But that’s how it is when you start wanting to have things. Now I just look at them, and when I go away I carry them in my head. Then my hands are always free, because I don’t have to carry a suitcase.”
― Snufkin , Comet in Moominland
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「『ただの海だよ。』ムーミンは言った。『浜辺に打ち寄せる波はみんな貝に小さな歌を歌うんだ。でも、中に入ってはいけないよ。迷宮になっているから、二度と出てこられないかもしれないからね。』」
− ムーミン(ムーミン谷の彗星)
“It’s only the sea,’ said Moomintroll. ‘Every wave that dies on the beach sings a little song to a shell. But you mustn’t go inside because it’s a labyrinth and you may never come out again.”
― moomin , Comet in Moominland
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「何を見つけようとしているの?」とスナフキンは尋ねました。
ムーミンは咳払いをして、とても誇らしげになりました。「あぁ、何でも。例えばお星様!」ムーミンは答えました。
スナフキンは感激しました。
「お星様!」とスナフキンは叫んでから、「それなら僕も一緒に行きましょう。星が好きなんです。いつも横になってから、寝る前に星を眺めます。誰かいるのかな、どうやってそこに行けるかなと考えるんです。夜空の星はとてもフレンドリーで、みんな小さな目を輝かせてくれてるみたいだね。」
− ムーミンとスナフキン(ムーミン谷の彗星)
“What are you thinking of discovering?”
Moomintroll cleared his throat and felt very proud. “Oh, everything,” he said. “Stars, for example!”
Snufkin was deeply impressed.
“Stars!” he exclaimed. “Then I must come with you. Stars are my favorite things. I always lie and look at them before I go to sleep, and wonder who is on them and how one could get there. The sky looks so friendly with all those little eyes twinkling in it.”
Tove Jansson, Comet in Moominland
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